●若い人たちの防災に関わる能力の向上を図るため、防災教育活動の情報提供の場としてこのサイトを運営しております●
防災教育チャレンジプラン
サイト内検索 
防災教育チャレンジプラン募集 2009年度チャレンジプラン団体の紹介 防災教育事例集→検索 防災教育Q&A チャレンジプラン実行委員会のコラム 防災教育に役立つリンク集

ホーム > 2016年度チャレンジプラン団体の紹介「2016年度 活動報告会の様子」

2016年度チャレンジプラン団体の紹介〜 活動報告会の様子

実践団体の紹介 防災教育交流フォーラムの様子 活動報告会の様子

2016 防災教育チャレンジプラン・活動報告会


「2016年度防災教育チャレンジプラン 活動報告会の様子」

 2017年2月18日(土)、東京・文京区にある「東京大学 地震研究所」において「2016年度防災教育チャレンジプラン活動報告会」が開催されました。

 当日は、2016年度に活動を行った実践団体15団体、2017年度に採択された実践団体19団体の発表が行われ、とても有意義な報告会となりました。下記に、活動報告会での様子をご報告いたします。

■開会挨拶

林 春男 委員長(国立研究開発法人防災科学技術研究所 理事長)  開会では、林 春男 実行委員長(国立研究開発法人防災科学技術研究所 理事長)より、「本日はこのように多くの方にご参加いただき、ありがとうございます。新しく参加される団体にはいつも言っているのですが、他の団体の良いと思ったところは積極的に取り込んでいってください。「これが防災教育」という決まったものがあるわけではなく、どんどん広がっていく可能性がありますので、計画は柔軟に変えてもらって結構です。
 防災教育チャレンジプランでは、団体への助成金については河川財団の支援をいただいているのですが、来年度からは防災科研も協力してくれることになり、いつもより少し多くの団体を採択することができたという経緯があるので、御承知いただければと思います。
 このような防災教育チャレンジプランの背景を紹介することで、冒頭の挨拶に変えさせていただきます。本日は1日宜しくお願いします。」とご挨拶をいただきました。
廣瀬 昌由様(内閣府政策統括官(防災担当)付参事官(調査・企画担当))  廣瀬 昌由様(内閣府政策統括官(防災担当)付参事官(調査・企画担当))より、「昨年は熊本地震、岩手・北海道豪雨、糸魚川大火などの災害が起こり、我が国は災害列島であると改めて強く認識させられました。こうした災害以外にも、地域の方の努力によって災害を未然に防げた「いい事例」がたくさんあると思われますので、こうしたものをもっと普及・推進していくべきだと考えています。大災害の場合は自助・共助で乗り切っていただく必要性が高く、皆様が取り組んでいるチャレンジプランの活動を地域に浸透させていくことが大事だと思います。今年度の団体は卒業して終わりではなく成果を広く水平展開していただき、新しい団体はこれを大きなステップとして一年間取り組んでほしいと思います。」とご挨拶をいただきました。

 

■2016年度 実践団体発表

 2016年度防災教育チャレンジプランに取り組んだ15団体から、防災教育交流フォーラムの際に実行委員会から指摘のあったアドバイス等を活動につなげ、1年間の実践活動をとりまとめた最終報告を発表していただきました。 

諏訪 清二 委員(兵庫県立松陽高等学校 教諭)  各団体の講評は、中川 和之 委員(株式会社時事通信社 解説委員)より各団体の1年間のチャレンジポイントや今後さらに期待したいことについて、団体ごとに丁寧にご説明いただきました。

(大島町立小学校(つばき小学校・さくら小学校・つつじ小学校)

 子どもたちに何ができるのかを考えさせる中で、大人でも考えなければいけない問題を子供たちが自分たちで決めていることが素晴らしいと感じました。
 また、小学校はどちらかというと教える場といった感じもありましたが、「小学生がふれあいのキーパーソン」という言葉は全国的に使えるすごくいい言葉だと思いました。

(宮城県多賀城高等学校)

 成果として、主体性と課題解決能力が向上したというお話がありましたが、具体的にどのように向上したのかが聞けなかったのが残念でした。
 生徒のファシリテートと能力がこれから発揮できるか、3月のフォーラムの結果を楽しみにしています。

(一般社団法人(非営利) 雄勝花物語)

 当事者感を持って議論討論をしてもらうというのはすばらしいと思います。その結果として、来られた皆様が「自分事として学んでいるということ、そして受講者に提案することとして自分の街を調べたり訓練をしたりすること、そうしたことを悩むことによって納得して取り組んでいただくことに繋がっているのだろうと感じました。質の高い活動でした。

(高知市立南海中学校)

 プレゼンがとても上手で、「地域の絆が防災の力」というキャッチフレーズもすごくいいと思います。
 中学生が気付いたということが自分の地域が動き出す話にもつながっているのが素敵だと思いますし、最後の子どもたちの自己流評価は、何より大きい事前復興計画だと感じました。

(兵庫県立東幡工業高等学校)

 周りの大人は、高校生や小学生から声をかけられると腰が上がるので、そうやってどんどん使っていくといいと思います。
 また、サークルのような構内にある得意技を活かすのも防災の取組についてもいい発想だと思いました。これからの活動にも期待しています。

(仙台市立郡山中学校)

 1000人を超える規模の訓練において、中学生主体の避難所開設が出来ており、それが伝統になっているのが素晴らしいと思います。
 住民の要求水準が高まっているというのは良いことで、要求してくる住民を当事者として取り込む方向に持って行ければさらに一回り先に進めます。予算確保も大変だと思いますが、期待しています。

(東京都立足立工業高等学校)

 評価学習の中でのいろいろな防災教育、カリキュラムマネージメントとして防災を進めていくという新しい方向になっており、それは一つのモデルとなりますので楽しみです。
 社会づくりに貢献する市民づくりという話がありましたが、防災は大きな社会づくりの中の一つの役割であり、他のことではできなくても防災を通じると全体に繋がることもあると思います。

(愛知県立海翔高等学校)

 ただ歌を作るだけでなく、様々な活動を積み重ねた結果が歌になっているというのがいいと思います。
 今後は、日常防災らしいものを詰めていただきたいと思います。テーマソングに恥じないような活動を期待しています。

(名古屋市立工芸高等学校防災チーム)

 ワークショップという形での展開を子どもたちで考えており、条件を変える中で気づきがたくさんあったのかなと思います。
 最後は町のデザイン事務所に発展していきましたが、地域デザインの発展というのは本当に平時の地域力になると思います。今後の活動に期待しています。

(岡山市立曽根小学校)

 できた総合学習というものをやるのは大変ですが、その中で防災という形で組み直していただいたのが素晴らしいと思います。
 ESD教育は岡山が本場なので、そういったものがどういう風に活きているのか、持続可能な社会に繋がる防災ですので、チャレンジして頂ければと思います。

(豊橋障害者(児)団体連合協議会(豊橋市障害者福祉会館さくらピア))

 当たり前に利用者として使っている施設で、例えば団体同士が防災意識の中から連携が出来るというような、ちょっとしたことから実践されていたのがよかったと思います。
 防災コンテンストの成果を漫画化していただいたのはありがたかったです。

(名古屋市立中央高等学校 昼間定時制)

 最初に文句を言わせるのが結果的に教員の楽しさに繋がって、そこで子供たちが更に乗ってきて、トワイライトスクールになったのは良いぐるぐる回りだなと思いました。
 最後に「人と関わることを避けてきた私」の話は本当に勇気がでる言葉で、できる子たちがやる防災だけではないという一つの成果だと思いました。今後の活動に期待しています。

(気仙沼市立気仙沼小学校)

 震災から6年が過ぎ、覚えていない子がこれから増えてくる中でどう意識を高めていくのか、家庭との連絡の中でグッズより話し合いという話が出てきたのも大事だと思います。
 経験を語り継いでいくことに対して教育がどうやっていくかについては、阪神淡路の時に広がりを持ってできたとは言えないので、是非モデルになっていただければと思います。

(兵庫県立太子高等学校)

 「東京防災」を参考にされたということで、今後更に次の活動に展開されるのではと思います。
 最初にチャレンジとしてああいうビデオを作ったからこそ、「今度こそ本当に役立つものを作りたい」という気持ちになった、これも素晴らしいサインだと思います。

(大船渡市立日頃中学校)

 備えをしていてもやはり災害は起きてしまうので、そういう場所と繋がって、また地域力を高めていこうということが、双方に力を与えればと思っています。
 チャレンジプランの仲間である南海中学校とネットで交流したことで、お互いのシチュエーションの違いが分かって、それがお互いの気付きになったのではと思います。
 時間と資金については、評価学習を上手く使うなどして頑張ってほしいと思います。


 当日は、審査委員会による評価、表彰も執り行われました。今年度の防災教育大賞には、「豊橋障害者(児)団体連合協議会(豊橋市障害者福祉会館さくらピア)」が選ばれました。
 また、防災教育優秀賞には、「大島町立小学校(つばき小学校・さくら小学校・つつじ小学校)」、「東京都立足立工業高等学校」が選ばれ、防災教育特別賞には、「高知市立南海中学校」、「名古屋市立工芸高等学校 防災チーム」が選ばれました。

防災教育チャレンジプラン審査委員会 渡邉 正樹委員長(東京学芸大学教育学部 教授/日本安全教育学会 理事長)  表彰式では、防災教育チャレンジプラン審査委員会 渡邉 正樹委員長(東京学芸大学教育学部 教授/日本安全教育学会 理事長)より、「各賞を受賞された団体の皆様、おめでとうございます。また、今回受賞を逃した団体も、創意工夫や熱意が強く感じられ、甲乙付け難い審査でございました。防災教育チャレンジプランに参加して頂いた皆様には、今後とも活動を継続して頂き、我が国における防災教育の裾野を広げていただきたいと期待しております。」とご挨拶をいただき、受賞した団体へのコメントを述べていただきました。

※受賞団体一覧はこちらへ

表彰風景
記念撮影風景
  • 豊橋障害者(児)団体連合協議会(豊橋市障害者福祉会館さくらピア)
  • 大島町立小学校(つばき小学校・さくら小学校・つつじ小学校)
  • 東京都立足立工業高等学校
  • 高知市立南海中学校
  • 名古屋市立工芸高等学校 防災チーム

■2017年度 実践団体発表

 2017年度実践団体に選ばれた学校、地域組織・団体など19団体が取組プランの概要を発表しました。

❊採択された団体一覧はこちらへ
 なお、会場の一角では、各実践団体が行っているプランに関する展示を行いました。2016年度実践団体が一年間取り組んだ数多くの成果や、2017年度実践団体のこれまでの活動の概要報告などが展示され、多くの方が大変興味深く鑑賞されていました。

 2016年度の実践団体の皆さま、本年度の活動にご協力をいただきまして、本当にありがとうございました。サポーターとして今後も防災教育チャレンジプランにご協力をお願い申し上げます。また、2017年度の実践団体の皆さま、これから一年間、どうぞ宜しくお願いいたします。


【防災教育チャレンジプラン事務局】
 
下記(YouTube)にて、発表当日の模様を映像をご覧いただけます。
(※データ容量が大きいため、表示に時間がかかる場合があります。)
https://www.youtube.com/playlist?list=PLyCETxXAdkgDUnlptTqoNYWk6d1dCVXUG