各団体の講評は、諏訪 清二 委員(兵庫県立松陽高等学校 教諭)より各団体の1年間のチャレンジポイントや今後さらに期待したいことについて、団体ごとに丁寧にご説明いただきました。
(埼玉県立日高特別支援学校)
色々な訓練、学習を取り込みながら障がいを持った子供の視点で考え実践する、子どもへの愛情と防災への愛情が感じられるすばらしい発表でした。
今後、これまでの東金、高津とともに、特別支援学校における防災教育を広げていくリーダーとして活躍されることを期待します。
(香川県立盲学校)
障がいを持った子供たちの特性を理解されたうえで子どもにとって何がいいかということを考えながら進められており、日高特別支援学校とともに特別支援学校の防災教育をリードしていただけるものと期待します。
地域の子どもたちに障がいのことをわかってもらえるような交流を進めることで、その子どもたちが成長したときにお互いに助けあってくれるようになるので、特別支援学校だけの防災教育ではなく、他の学校との交流を進められると良いと感じました。
(竜南いのち守り隊)
東北での交流では、中学生が地域の中学生と震災の話をする機会を多く作って、その話を持ち帰って小学校や自分の学校で発表していただきたい。今回の発表では、時間の関係で中学生が誰とどういう話をしたのかをあまり聞けなかったのが残念でした。
子どもたちが体験した震災を他の子どもたちに伝えることが大切であるということを防災教育に関わる者として忘れてはならないということを教えられました。
(一般社団法人PORO)
障がいがある子供たちに防災を教えることを中心に取り組まれていますが、ロールプレイのところなど障がいのことを知っているからこそ編み出せるロールプレイであると感じました。
この先、学校と協働しながら、障がいを持った子供たちと障がいを持たない他の学校の子供たちが一緒に学び合える場を創造するということを進めていただきたい。
団体の力をより生かすためには、団体の独自性を決め、それを前面に出して活動されると良いと感じました。
(名古屋市立工芸高等学校 高校生防災セミナーチーム)
宿泊訓練では、災害時の混乱を再現し、子どもたちに情報収集及び判断力を迫る場を設定することも必要だと感じました。
ただ、これだけのことを高校生が主体的に実践したことは、大変素晴らしいことだと感じました。
(西予市立皆田小学校)
ジオがもたらす恩恵と危険の両方を子どもたちに教えようとしたことは素晴らしい。
実験を通して、災害のことを考える上で大切な土地の成り立ちを教えていることは、非常に意味があると思います。
マップ作成では、地域の人と一緒になって作るともっと良いものができると感じました。
(NPO法人 ふるさと未来創造堂)
何かに防災を付加すればいいという発想が良く、防災が小さくなっているかわりにいろいろなところに入りやすくなるという工夫を提案いただいているところは面白かったです。
団体の立ち位置(担い手になろうとするのか、つなぎ手になろうとするのか)をもう少しはっきりさせると良いと感じました。
(釧路市立大楽毛小学校)
そつなくまとまっている感じで、発表にもあったようにこれから大楽毛らしいものを作っていくということを実践いただきたい。
(名古屋市立中央高等学校(昼間定時制))
昼間定時制としての悩みがある中で、面白いことをたくさんされていると思いました。
その中で教師による劇は、教師の熱意が伝わるものと思います。子どもたちも夏の課題レポートなどをきちんとこなしており、このようなことを地道に続けていければよいと思いました。
(高知県立須崎工業高等学校)
次はロケットストーブの使い方を考えていただきたい。
参考になるものとしてかまどベンチがあり、その良いところは小学校や老人ホームで作ったりして、作る過程で人合わせ、心合わせができていること、あるいはこれをキーステーションにして皆で防災のことを語り合えていることがあります。
(特定非営利活動法人 高齢者住まいる研究会)
団体は黒子に徹し、高校生が子どもたちに教えたり、子どもたちが子どもたちに教えたりというようことを実践することで災害時に使える人材を育てることにつながっており、これからもぜひ続けていただきたい。
(鈴木健介)
まずは全ての教職員の底上げを行うという点に着目されていることがわかり安心しましたが、本当にぎりぎりのところで教職員がトリアージを行う必要があるのか、それを行った場合の教職員のケアはどうするのかという点については議論が必要であると感じました。
とはいえ、職員の底上げという点では、ぜひプログラムを全国に展開していただきたい。
(いのちを守る防災教育を推進する会)
専門家が最後まで自分達で実践するのではなく、まず自分たちで実践しうまくいったもの、うまくいかなかったものから次のものを作り、それを先生に預けてさらに改善し、子どもたちに渡すというように、防災教育のサポーターとして見事な取組を実践されていると感じました。
全国で使える内容であるので、山口発で素晴らしいものをまとめていただきたいと思います。
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