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2015年度チャレンジプラン団体の紹介〜 活動報告会の様子

実践団体の紹介 防災教育交流フォーラムの様子 活動報告会の様子

2015年度防災教育チャレンジプラン・活動報告会

「2015年度防災教育チャレンジプラン 活動報告会の様子」

 2016年2月20日、東京千代田区にある「専修大学神田キャンパス」において「2015年度防災教育チャレンジプラン活動報告会」が開催されました。

 当日は、2015年度に活動を行った一般枠実践団体13団体、2016年度に採択された実践団体15団体の発表が行われ、とても有意義な報告会となりました。下記に、活動報告会での様子をご報告いたします。

■開会挨拶

林 春男 委員長(国立研究開発法人防災科学技術研究所 理事長)  開会では、林 春男 実行委員長(国立研究開発法人防災科学技術研究所 理事長)より、「本日はこのように多くの方にご参加いただき、ありがとうございます。防災教育チャレンジプランが今の形になったのは2004年度で、昨年は10年間の活動をまとめるという趣旨で、内閣府の協力により「地域における防災教育の実践に関する手引き」を作成することができました。次の10年は、防災教育の体系化をしていく10年としていろいろと考えているところです。
 防災教育チャレンジプランでは、1年間を通じて私たちとお付き合いいただき、またその間いろいろな機会を通して、良いものがあれば計画書にないものでもどんどん吸収して、防災教育に関わるプログラムを充実させていただきたいと思います。
 次年度は入門枠をやめ、一般枠に一本化して支援を充実させていくことを考えています。
 まだまだ不十分な面もあるかと思いますが、継続する部分や新たなチャレンジも考えながら、皆さんのご協力を得ながら進めて参りたいと思うので宜しくお願いします。」とご挨拶をいただきました。

 

■2015年度 実践団体発表

 2015年度防災教育チャレンジプランに取り組んだ13団体から、防災教育交流フォーラムの際に実行委員会から指摘のあったアドバイス等を活動につなげ、1年間の実践活動をとりまとめた最終報告を発表していただきました。

諏訪 清二 委員(兵庫県立松陽高等学校 教諭)  各団体の講評は、諏訪 清二 委員(兵庫県立松陽高等学校 教諭)より各団体の1年間のチャレンジポイントや今後さらに期待したいことについて、団体ごとに丁寧にご説明いただきました。

(埼玉県立日高特別支援学校)

 色々な訓練、学習を取り込みながら障がいを持った子供の視点で考え実践する、子どもへの愛情と防災への愛情が感じられるすばらしい発表でした。
 今後、これまでの東金、高津とともに、特別支援学校における防災教育を広げていくリーダーとして活躍されることを期待します。

(香川県立盲学校)

 障がいを持った子供たちの特性を理解されたうえで子どもにとって何がいいかということを考えながら進められており、日高特別支援学校とともに特別支援学校の防災教育をリードしていただけるものと期待します。
 地域の子どもたちに障がいのことをわかってもらえるような交流を進めることで、その子どもたちが成長したときにお互いに助けあってくれるようになるので、特別支援学校だけの防災教育ではなく、他の学校との交流を進められると良いと感じました。

(竜南いのち守り隊)

 東北での交流では、中学生が地域の中学生と震災の話をする機会を多く作って、その話を持ち帰って小学校や自分の学校で発表していただきたい。今回の発表では、時間の関係で中学生が誰とどういう話をしたのかをあまり聞けなかったのが残念でした。
 子どもたちが体験した震災を他の子どもたちに伝えることが大切であるということを防災教育に関わる者として忘れてはならないということを教えられました。

(一般社団法人PORO)

 障がいがある子供たちに防災を教えることを中心に取り組まれていますが、ロールプレイのところなど障がいのことを知っているからこそ編み出せるロールプレイであると感じました。
 この先、学校と協働しながら、障がいを持った子供たちと障がいを持たない他の学校の子供たちが一緒に学び合える場を創造するということを進めていただきたい。
 団体の力をより生かすためには、団体の独自性を決め、それを前面に出して活動されると良いと感じました。

(名古屋市立工芸高等学校 高校生防災セミナーチーム)

 宿泊訓練では、災害時の混乱を再現し、子どもたちに情報収集及び判断力を迫る場を設定することも必要だと感じました。
 ただ、これだけのことを高校生が主体的に実践したことは、大変素晴らしいことだと感じました。

(西予市立皆田小学校)

 ジオがもたらす恩恵と危険の両方を子どもたちに教えようとしたことは素晴らしい。
 実験を通して、災害のことを考える上で大切な土地の成り立ちを教えていることは、非常に意味があると思います。
 マップ作成では、地域の人と一緒になって作るともっと良いものができると感じました。

(NPO法人 ふるさと未来創造堂)

 何かに防災を付加すればいいという発想が良く、防災が小さくなっているかわりにいろいろなところに入りやすくなるという工夫を提案いただいているところは面白かったです。
 団体の立ち位置(担い手になろうとするのか、つなぎ手になろうとするのか)をもう少しはっきりさせると良いと感じました。

(釧路市立大楽毛小学校)

 そつなくまとまっている感じで、発表にもあったようにこれから大楽毛らしいものを作っていくということを実践いただきたい。

(名古屋市立中央高等学校(昼間定時制))

 昼間定時制としての悩みがある中で、面白いことをたくさんされていると思いました。
 その中で教師による劇は、教師の熱意が伝わるものと思います。子どもたちも夏の課題レポートなどをきちんとこなしており、このようなことを地道に続けていければよいと思いました。

(高知県立須崎工業高等学校)

 次はロケットストーブの使い方を考えていただきたい。
 参考になるものとしてかまどベンチがあり、その良いところは小学校や老人ホームで作ったりして、作る過程で人合わせ、心合わせができていること、あるいはこれをキーステーションにして皆で防災のことを語り合えていることがあります。

(特定非営利活動法人 高齢者住まいる研究会)

 団体は黒子に徹し、高校生が子どもたちに教えたり、子どもたちが子どもたちに教えたりというようことを実践することで災害時に使える人材を育てることにつながっており、これからもぜひ続けていただきたい。

(鈴木健介)

 まずは全ての教職員の底上げを行うという点に着目されていることがわかり安心しましたが、本当にぎりぎりのところで教職員がトリアージを行う必要があるのか、それを行った場合の教職員のケアはどうするのかという点については議論が必要であると感じました。
とはいえ、職員の底上げという点では、ぜひプログラムを全国に展開していただきたい。

(いのちを守る防災教育を推進する会)

 専門家が最後まで自分達で実践するのではなく、まず自分たちで実践しうまくいったもの、うまくいかなかったものから次のものを作り、それを先生に預けてさらに改善し、子どもたちに渡すというように、防災教育のサポーターとして見事な取組を実践されていると感じました。
 全国で使える内容であるので、山口発で素晴らしいものをまとめていただきたいと思います。


 当日は、審査委員会による評価、表彰も執り行われました。今年度の防災教育大賞には、「香川県立盲学校」が選ばれました。
 また、防災教育優秀賞には、「埼玉県立日高特別支援学校」、「西予市立皆田小学校」が選ばれ、防災教育特別賞には、「いのちを守る防災教育を推進する会」、「名古屋市立中央高等学校(昼間定時制)」が選ばれました。

防災教育チャレンジプラン審査委員会 渡邉 正樹委員長(東京学芸大学教育学部 教授/日本安全教育学会 理事長)  表彰式では、防災教育チャレンジプラン審査委員会 渡邉 正樹委員長(東京学芸大学教育学部 教授/日本安全教育学会 理事長)より、「各賞を受賞された団体の皆様、おめでとうございます。また、今回受賞を逃した団体も、一生懸命に取り組んでいらっしゃる姿勢が強く感じられ、甲乙付け難い審査でございました。」とご挨拶をいただき、受賞した団体へのコメントを述べていただきました。

※受賞団体一覧はこちらへ

表彰風景
記念撮影風景
  • 香川県立盲学校
  • 埼玉県日高特別支援学校
  • 西予市立皆田小学校
  • いのちを守る防災教育を推進する会
  • 名古屋市立中央高等学校(昼間定時制)

■2016年度 実践団体発表

 2016年度一般枠実践団体に選ばれた学校、地域組織・団体など15団体が取組プランの概要を発表しました。

❊採択された団体一覧はこちらへ
 なお、会場の一角では、各実践団体が行っているプランに関する展示を行いました。2015年度実践団体が一年間取り組んだ数多くの成果や、2016年度実践団体のこれまでの活動の概要報告などが展示され、多くの方が大変興味深く鑑賞されていました。

 活動報告会の最後には、林 春男 実行委員長より「本日は、長時間に渡りご参加いただきありがとうございました。
 2015年度の実践団体の皆様、ご苦労様でした。引き続き気を抜かず、チャレンジしていただければと思います。
 2016年度の採択団体の皆様は、今日から新しいチャレンジが始まるわけですが、10月には交流会として防災教育に携わる他の様々な団体にご参加いただきながら、かつ皆様の中間の進捗を見せていただく会を予定しておりますし、来年2月には皆様の成果発表の会がありますので、たてよこいろいろな形での交流を深め、良いプログラムにしていただけるよう期待します。」とご挨拶をいただきました。

 2015年度の実践団体の皆さま、本年度の活動にご協力をいただきまして、本当にありがとうございました。サポーターとして今後も防災教育チャレンジプランにご協力をお願い申し上げます。また、2016年度の実践団体の皆さま、これから一年間、どうぞ宜しくお願いいたします。


【防災教育チャレンジプラン事務局】
 
下記(YouTube)にて、発表当日の模様を映像をご覧いただけます。
(※データ容量が大きいため、表示に時間がかかる場合があります。)
https://www.youtube.com/playlist?list=PLyCETxXAdkgDLj7EJwwD2v0gdOfC7Ne-N