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2012年度チャレンジプラン団体の紹介〜中間報告会の様子

2012年度実践団体の紹介

2012年度防災教育交流フォーラム

「2012年度防災教育交流フォーラムの様子」

有明の丘基幹的広域防災拠点施設  去る2012年10月13日・14日の両日、東京江東区にある有明の丘基幹的広域防災拠点施設にて『2012年度防災教育交流フォーラム in 有明の丘』が開催されました。
 今年度のフォーラムのテーマは、『〜東日本大震災の教訓を踏まえた、被災地復興教育の推進について〜』とし、延べ人数211名の方にご参加いただきました。
 1日目は防災教育チャレンジプラン実践団体による中間報告会、2日目は専門家による講演と地域で防災教育に取り組む団体による発表と意見交換を行いました。
 下記に、防災教育交流フォーラムの様子をご報告いたします。

1日目:中間報告会

■開会挨拶

林 春男委員長(京都大学 防災研究所巨大災害研究センター 教授)  開会では、林春男委員長(京都大学 防災研究所巨大災害研究センター 教授)より、「これまでの実績から言うと、他団体の良いところを取り入れた団体が後半に伸びる。この中間報告会で他団体の取組を聴いて、参考にできるところは是非真似をして、より良い活動になるようあと半年頑張っていただきたい。」とご挨拶をいただきました。
内閣府政策統括官(防災担当)付参事官(調査・企画担当)藤山秀章様  また、藤山秀章様(内閣府政策統括官(防災担当)付参事官(調査・企画担当))より、「内閣府では、以前より首都直下地震について想定を行い、体制を整えている。今回の会場である有明の丘基幹的広域防災拠点施設も平成20年6月に設立され、一つの拠点として活用されることとなっている。国も自治体も対策を頑張っているので安心してほしい。」とご挨拶をいただきました。


 

■防災教育チャレンジプラン実践団体発表

 2012年度防災教育チャレンジプランに取り組んでいる実践団体(18団体)が、これまでの活動経過や今後の課題を発表し、実行委員からのコメントをもとに2月の最終報告会までの活動をより良くすることが目的です。
 実行委員からのコメントはメモで各団体へ配布され、良かった点や改善点、アドバイスなどが伝えられました。
下記(YouTube)にて、発表当日の模様を映像をご覧いただけます。
(※データ容量が大きいため、表示に時間がかかる場合があります。
http://www.youtube.com/playlist?list=PLyCETxXAdkgDI-6tawUYKx3hlt2FM3JUz

平田直委員(東京大学地震研究所 地震予知研究センター センター長・教授)  また、平田直委員(東京大学地震研究所 地震予知研究センター センター長・教授)からは、各実践団体の発表・取組内容に対して、団体ごとに良い点や今後の課題について総括のコメントをいただきました。

2日目:防災教育交流会

■趣旨説明

 開会では、林春男委員長(京都大学 防災研究所巨大災害研究センター 教授)より、「ぼうさい甲子園、小学生のぼうさい探検隊マップコンクールは、防災教育チャレンジプランとともに同じ防災教育を志して始まった事業。本日の交流フォーラムでは、互いの交流と活動の向上を目的として、優れた4プロジェクトのご紹介をいただく。また、次年度には特別枠としてジオパーク枠が設けられるため、ジオパークとは何かということを皆さんにご理解いただくために、日本ジオパーク委員会の委員長である尾池和夫先生にご講演をお願いしている。本日は色々な団体同士での交流・意見交換が進むことを祈念している。」とご挨拶をいただきました。

 また、藤山秀章様(内閣府政策統括官(防災担当)付参事官(調査・企画担当))より、「東日本大震災の後、内閣府では様々な会議を開催し、議論した結果、最終的に防災教育が大事ということが大きな提言の柱になっている。本日、ジオパークの講演もあるが、日本には100を超える活火山がある。そういうところに私たちは住んでいるということを意識し、防災だけの観点にとらわれないことが重要。」とご挨拶をいただきました。

■基調講演

尾池和夫様(財団法人国際高等研究所 所長、日本ジオパーク委員会 委員長)  午前は、尾池和夫様(財団法人国際高等研究所 所長、日本ジオパーク委員会 委員長)より、『変動する大地を学ぶ「日本のジオパーク」』をテーマにご講演をいただきました。講演では、2010年1月から実施しているジオ多様性研究会、世界・日本のジオパークの紹介、変動帯などのジオパークに関するお話や、それに関連した東日本大震災などの地震リスク、さらには世界のジオパークを目指しての活動などのお話をいただきました。



■地域で防災教育に取り組む団体の事例紹介と意見交換

 午後は、地域で防災教育に取り組む団体より事例紹介として、これまでの取組について発表をいただき、発表後は各事例紹介団体と参加者を交えて意見交換を行いました。

南三陸町立歌津中学校<宮城県南三陸町>発表の様子

○南三陸町立歌津中学校<宮城県南三陸町>

2011年度防災教育チャレンジプラン実践団体

 はじめに津波が押し寄せてきた瞬間の動画が流れました。その後、復興を目指すこの地域における課題や地域との連携、生徒の心のケア、今年度の防災訓練内容などの説明があり、「自ら果たすべき役割があるので、大切な人々の為に生き延びなければいけない。そのような事を普段から考えさせるような防災教育を行っていく。」とお話をいただきました。

YY防災ネット<宮城県仙台市>発表の様子

○YY防災ネット<宮城県仙台市>


 「5年前から地域と学校の連携を強化した防災教育に取り組んでいる。結果として、3.11東日本大震災では指定避難所になっていた学校において生徒の自主的な避難所運営を行うことができた。この事例を世の中に伝えて、今後起こりえる災害に備えていきたい。」とお話をいただきました。

栃木県立学悠館高等学校JRC(青少年赤十字)部<栃木県栃木市>発表の様子

○栃木県立学悠館高等学校JRC(青少年赤十字)部<栃木県栃木市>


 「私たちの先輩が立ち上げ5年前から地域と連携しながら防災の活動を続けています。毎年防災講座を開催し、たくさんの地域の人が参加しています。自分の身を守るだけでなく助けられる存在になりたい。」とお話をいただきました。

ガールスカウト千葉県第3団<千葉県船橋市>発表の様子

○ガールスカウト千葉県第3団<千葉県船橋市>


 「平成19年から活動を開始して、防災マップコンクールに出会った。平成21、22年は佳作でした。平成23年は『まちのぼうさいキッズ賞』を受賞することができ、大きな自信となった。1枚のマップを通して地域の防災意識を高めることができた。今後も引き続き活動をしていきたい。」とお話をいただきました。

 事例紹介団体の発表後、井上浩一委員(防災ネットワークプラン 代表)が司会となって、4つの事例紹介団体と参加者を交えて、今後の計画、課題、希望などの他に、効果的な防災教育やそのために必要な地域との連携などについて、意見交換が交わされました。

 なお、報告会の一角では、実践団体と事例紹介団体の活動をまとめた写真や冊子などが展示され、来場者の方は団体担当者と話をするなど、熱心にご覧になったりしていました。



 最後に、林春男委員長より2日間の全体総括として、「防災というのは解決策が明確な課題ではないが、みんなで考えていかないといけない。今後、大きな災害は必ず来る。その時に、皆さんが普段どうやって過ごしてこられたかの結果が如実に表れる。昨日今日の二日間を通して、自助の力を上げ、地域の自立性を高めるという方向性は今まで以上にクリアになっていると感じ、非常に実りの多い2日間であったと思う。」とお話をいただきました。


 実践団体の皆さんには、中間報告会での実行委員からのコメント、各団体との交流の場で得たアイデアなどを反映させて、引き続き取組を継続していただいております。
 なお、今年度の最終的な成果報告は、2013年2月9日(土)に同じく「有明の丘基幹的広域防災拠点施設」で開催する予定です。防災教育にご関心のある方は、是非ご参加ください。

【防災教育チャレンジプラン事務局:渡邉 友美】